ばんえい競馬は、人と馬との強い“絆”
スポーツアナウンサー
矢野吉彦さん
トラクターも自動車もない時代、北海道の開拓には馬の力が欠かせませんでした。その頃から続く人と馬との強い“絆”が、ばんえい競馬の中に今も息づいています。重いソリを曳くレースは、馬にとっては重労働。でも、厩舎の人たちがいたわりの心を持って世話をしているからこそ、ばん馬は新たな競走へ向かっていってくれます。競馬をご覧になるとき、そんなところにも思いをはせていただければ幸いです。
オッズは気にしすぎないで
競馬評論家
須田鷹雄さん
ばんえいの馬券は難しいとお考えの方もいるでしょうが、初心者にのみ難しくてベテランには簡単などということはありません。逆に初心者のほうが先入観抜きに予想して好配当を的中させることもあります。初心者にファクターとしてひとつ薦めるなら先行力。あとは近走において第2障害での失敗がない馬ですね。オッズは気にしすぎないで。よほど極端な人気薄でないかぎり選択肢として間違っているということはありません。
好きな馬を見つける!
アナウンサー
目黒貴子さん
好きな馬を見つける!これが私からのポイントです。例えば今なら、31連勝を記録し、昨年度ばんえい記念を制したホクショウマサルもいいでしょう。1頭の馬を追いかけることで、番組を理解でき、その馬の得手不得手がわかり、条件それぞれで取捨を選択していく。次第に一緒に戦っている他の馬の特徴も把握できてより深く楽しめるのではないでしょうか。ばんえいは気候や馬場や枠など、より影響を受けやすいもの。凝り固まらず、柔軟な考えで楽しんでください。
パドックでお気に入りの馬を見つけよう!
競馬キャスター
荘司典子さん
迫力満点のレースを満喫するために欠かせないパドックのチェック。雄大な馬体でドシドシ地面を揺らしながらの周回。やる気や健康状態のチェックはもちろん、馬装を観察するのも楽しみのひとつ。たてがみを綺麗に編んでいる馬、髪飾りが可愛い馬、毛量がワイルドな馬など個性派揃い。体の大きさに反して実に優しい目をしているばん馬達。自分の「お気に入りの馬」を見つけてレースを観戦すれば、楽しみも倍増します!
馬場状態をチェックしよう!
北海学園大学教授
古林英一さん
ばんえい競馬は馬場状態で勝ち時計が極端に変わります。雨や雪で走路の滑りがよくなり,走破時計が速くなる馬場状態を「軽馬場」といいます。馬場水分が3%を超えるような「軽馬場」なら,迷わず持ち時計の優秀な先行馬を買いましょう。逆に,晴天で砂埃が舞うような馬場状態のときは2障害後のタイムのいい馬を狙うといいかもしれません。障害越えのタイムや障害後のタイムは予想紙に掲載されています。
馬体重の増減の見極めは重要!
競馬ライター
古谷剛彦さん
サラブレッドの約2倍の体重を誇るばんえいの競走馬たち。それだけに、馬体重の増減は激しい傾向にありますが、基本的に体重が減る馬より、増えている方が「好調」といえます。もちろん馬体を絞った時に好走パターンが見られる馬なら、体重減のときに狙うなどの例もあり、各馬の特徴をつかむことも大切。その辺りは臨機応変に行きましょう! また、若駒の場合、成長期にどんどん馬体重が増えている馬は、明らかに充実している証拠です。「登板力=踏み込みの深さ」などファクターも含め、ばんえいもパドックは重要です!